なんでメタボになってしまうの?

最近はメタボを気にする人が多くなってきているので、食生活や運動に気を配ってメタボ対策を行う人も少なくありません。

メタボの原因といえば乱れた生活習慣が一番の原因だと考えられており、特に栄養バランスの偏った食生活や運動不足を指摘する声が大きいのですが、実は原因はそれだけではなかったのです。

人間は本来メタボになりやすい性質を潜在的に持っており、現在原因とされているものはそれを誘発する起爆剤に過ぎなかったのです。

 

 

もはや最近では聴き慣れた言葉となっているメタボですが、正式名称はメタボリックシンドロームといいい、別名、内臓脂肪症候群とも呼ばれています。

メタボと聞くとなんだか病気っぽい感じはしませんが、内臓脂肪症候群と言われればやっぱりれっきとした病気なんだなと改めて実感してしまいますよね。

それもそのはず、メタボはれっきとした病気で、内臓脂肪肥満に加えて、高血圧か高血糖、脂質以上のいずれか2以上を併せ持った状態を指すのです。

 

近年は2008年に健康診断で40~74歳の人を対象に特定検診としてメタボ健診が組み込まれたので、毎年一回の健康診断時にメタボ検診が受けれるようになりましたが、実はこのメタボ人口、とどまる事もなく年々増加傾向にあるのです。

2012年には健康診断受診者、約2440万人のうち432万人がメタボおよびその予備軍と診断されています。

健康診断受診者が全体の約46パーセントであることを考えれば、実際の数はその2倍以上に上ることが予測されることからも、メタボ人口がいかに多いのかが分かってもらえるかかと思います。

 

またアメリカのワシントン大学が2013年に世界188ヵ国のデータをまとめた「世界肥満実態調査」では世界の3人に1人が肥満だという超異常事態が明るみにされています。

ここで、何でこれほどまでに肥満が増加しているのか?という疑問が出てくるのですが、一般的に考えられている原因には、

  • 運動不足
  • 過食
  • 不規則な生活リズム
  • 間食
  • ストレス

 

などが挙げられます。

確かに規則正しい生活を送り、適度な運度を行っていれば肥満になることもなく、その症状がメタボまで発展することはないのですが、これとは別に人がメタボになってしまうのにはもっと根本的な原因があったのです。

 

進化医学の見地からみると…

皆さんは進化医学という分野をご存知ですか?

進化医学とはダーウィン医学とも呼ばれ、何で病気は起こるのかという根源的な原因を探ってその対策を解明する医学です。

この進化医学の見地からメタボを考えると驚くような事実が浮き彫りとなってくるのです。

この進化医学ではメタボに対する主だった仮説が2つ立てられており、それを根拠に「人がメタボになるのは必然」とまで言われています。

 

倹約遺伝子仮設

その一つが倹約遺伝子仮説で、これには二つの説があり、一つは昔は現代のように飽食の時代でないことが多々あり、飢餓に直面することも少なくなかったために、食がある時にできるだけ体に体脂肪として蓄えた方が生存率が上がり、それができた人の方が生き残る確率が高くなったという説です。

 

そしてもう一つが環境適応の説で、過酷な環境で生き残った人ほど体脂肪が多かったというものです。

アフリカが起源とされている人は、当初は猛獣から身を守るため運動性に優れた引き締まった体をしていたのですが、武器を作ることを覚え、火を使うようになったことでその生活は一変し、飢餓に対する防御策として体脂肪を蓄えた太った体の方が生きていく上で有利になったとするものです。

 

倹約表現型仮説

二つ目が倹約表現型仮説です。

これは胎児として成長していく中で、その栄養状態が満足でなかった場合に誕生後も満足な栄養補給が可能でないと見越して、背が低く筋肉も発達しないよう成長がプログラミングされるという説です。

これはかなり有力な説とされており、「エピジェネティクス」という考えが大きく関与しています。

 

エピジェネティクスとは「DNA塩基配列の変化を伴わない細胞分裂後も継承される遺伝子発現、あるいは細胞表現型の変化を研究する学問領域」とされており、簡単に言えば遺伝子の変異は突然変異のみでしか変わらないと考えられていたのが、遺伝子自体は状況によって自由に変わることができるとした考え方です。

このエピジェネティクスによる遺伝子の変化によって、栄養環境が悪いと予測してプラグラミングされた体が、誕生後に影響環境が良いことによってミスマッチを引き起こし、過分な影響が供給されることによって肥満となったり、糖尿病などが発生しやすくなってしまうというものです。

 

以上のように進化医学の検知から見れば、人は本来メタボになりやすい条件を持ち合わせているということになってくるのです。

生活環境や運動不足も大きな原因と一つに違いありませんが、それ以前に誰しもメタボになる可能性を秘めているということをよく理解して、メタボ発生が最も多いと言われる中年期に差し掛かる年齢の人は、キチンとしたメタボ対策を練っておく必要があるというわけなのです。

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